自分の興味のある章から読み始まられるような構成だったので、2章、3章、1章、5章、4章、6章の順に読んでみました。:)
各Tipsを詳細に書けばこのサイズの書籍では収まらない。内容を詰め込んだなぁ、という印象があります。:)
My Oracle SupportのDoc Idが参考情報として記載されていて便利
MOSを参照できない人には少々辛いと思いますが、内容を詰め込んだ影響で書ききれなかった部分はMOSで!
というのはわからなくもない。
Enterprise Edition限定なのか、オプション機能なのか記載されている!!
この手の書籍では珍しいと思うのですが、解説している”技”が、Enterprise Edition限定なのか、オプション機能が必要なのか、各セクション部分に記載されている。(これ、なにげに便利です)
第1章[パフォーマンス管理のTips]
SPMに多くのページを割いていてリファレンスとしてもよい印象を受けます。
パフォーマンスを管理する方法は他にもあり、SPMはパフォーマンス管理手法の一つですが、身につけておいて損はないです :)
パフォーマンス管理の実践、現場に漂うアトモスフィアを感じつつ、大人の事情にも配慮w しなければいけないので、可能な限り引き出しは多くしておきたいですよね。
Covering Indexネタはもう少し書いて欲しかったというのは、私個人の希望 (^^;
第2章[トラブルシューティングのTips]
トラブルシューター必見のTips虎の巻。
トラブルシューター以外には無縁じゃないの? そんなことはないです。開発者でもこれらを知っていれば身を(システムといった方がよいのかw)守れますよ。
(私自身、開発の現場で身を守るために溜め込んだ知識 or ネタwがトラブルシュートやチューニングの現場で役立っています。)
Statspackの解説は無かったのですが、Statspackならここみてね。という解説があってよかったのではないかと思いました。
Oracleのコンサルタントさんが出向く現場はAWRを利用している現場が多いことも影響しているのかもしれませんが、トラブルシューターというかパフォーマンスチューナーとしての本音を言わせてもらうと、AWRなどが使える環境のほうが解析が楽なのは事実なのですが、 私が見てきた現場の1/2程度はstatspackだったんですよね。
第3章[アーキテクチャのTips]
この書籍の目次を見たとき、アーキテクチャが第1章じゃないんだ? なぜだろう? と感じたのですが、読んでみてその理由がわかったような気がします。
性能やサイジング、さらにはトラブルシューティングにも参考になる解説が多いですね。(これは現場から吸い上げられたことがベースになっているからでしょうね)
第4章[開発・運用に役立つTips]
開発、運用に役立つTipsということですが、トラブルシューターや性能試験担当にも役立つネタが多いですね。
リソースマネージャに関して比較的細かく解説されています。リソースマネージャの利用を検討されている現場では参考になるのではないでしょうか。
(私も、リソースマネージャネタをブログに書こうかな :)
第5章[システムテストのTips]
大規模なシステムを想定、かつ、システム移行やアップグレード意識した内容に内容になっています。
機能的にもEEやEEのオプションが必要なものが多いですが、システムテストで見るべき、実施すべきポイントは網羅されているので解説されている機能を利用しない、できない、現場でも参考になることは多いのではないかと思います。
第6章[データマイニングのTips]
なぜ、ここでデータマイニング、しかもRなのだ。って感じる方は多いかもしれません。
ちなみに、私はOracle Rを使ったこと(Rも)はありません。
ただ、読み進めていくと気づくことがあります、ヒートマップを使ったOracleのセグメント統計の傾向分析例を見て、書きたかったのはこれじゃないかな、と。
リファレンスやMOSのインデックスとして使おうとすると、電子版は重要かもしれません! 現場への移動中や、コーヒーブレイク中にちょっと気になって、iPadのiBooksやKindlで確認するようなスタイルは普通になってきていると思うんですよね。
ちなみに、SQLアンチパターンなんて、iPhoneのiBooksで読み返したりすることがあるくらいです。iPhoneだと読みにくいですが、タイムリーに読める、つまみ読みできることは、重要だと思うんですよね。
著者のお一人、塩原さんに献本いただきました。ありがとうございます
余談。
ヒートマップを見ていて、
db tech showcase 2014の山下さんのオレオレヒートマップを思い出した。
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